スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
-- : -- : -- | スポンサー広告 | page top↑

スピードキューブ上達における情報の重要性について

以前に「初心者の誤解」という記事を書いたことがあります。なんともう5年前らしい。

2002〜2003年頃にスピードキューブというものが勃興してから現在に至るまで、世界の、そして日本のスピードキューブ界隈を取り巻く事情は様々に変化してきました。
最初期ほどではないとは思いますが、ここ5年間でもかなりの変化があったと思います。
2010年ごろといいますと、3x3x3素体で言えば台頭していたのはDaYan GuHongやLingYunあたり、4x4x4だとDaYan+mf8あたりが現役だったころだと記憶しています(ShengShouもあったかも?)。名前だけでも非常に懐かしさがあります。
記録を見てみると、Fazが3x3x3平均で史上初の公式Sub10を記録したのが2010年の1月末、そして11月には7.91秒という史上初の公式Sub8を記録しています。ちなみに2010年時点での2位はRowe Hesslerの8.91秒です。
Fazは名前が知られ始めたころから既に異次元的な強さを持っていました。当時の衝撃は今でも覚えています。彼がいなければキューブ界の発展は3年は遅れていたことでしょう。

まあその辺の話は今回の話とは関係ないのでこの辺にしておいて。
話を戻しましょう。



僕がスピードキューブを続けていて、「正しい情報を得ること」の重要性はずっと感じていました。

僕がキューブを始めた2007年は「PLANET PUZZLE」が全盛期だったころです。当時はまだHPが(キューブの情報に限らず)インターネットの主な情報源でしたが、スピードキューブ向けでないHPも少なからずあった中であのサイトにたどり着くことができたのはなかなかの幸運だったと思います。
あのHPとの出会いがなければ、僕が所謂「キューブ界」に関わることは……なくはなかったかもですがもう少し遅くなっていたのは間違いないです。

当時はメガハウスのキューブしかほぼ入手できず、またルービックキューブ自体も今ほど「どこのおもちゃ屋でも見かける」という程のものではありませんでした。大会でも、潤滑剤さえ入れていないキューブやツクダ式で競技に参加する人などが多くみられました(今でもそういう人はたまに居ますが、昔はもっと多くいました)。
そういった状況で、LBLという解法、潤滑剤などのメンテナンス方法、ステッカーの自作、またトリガーやFSC(フィンガーショートカット)などの速く回すための方法などを身に付けることができたのは非常に大きかったと思います。

スピードキューブにおいて、「知っていること」と「知らないこと」の差は非常に大きいものです。
そもそもルービックキューブの揃え方を知らなければまずスピードキューブの世界に足を踏み入れることはできませんし、ツクダ式しか知らなければタイムの限界は早々に訪れます。
正しい知識が得られなければ、間違ったことをずっとやってしまう可能性もあります。典型的なのは回し方のクセです。間違った指使いを続けていれば、それがクセになってしまい矯正するのに多大な労力を使ってしまうことも少なくありません。

高いレベルにおいても、回しやすい手順を知っているのと知らないのでは大きく差が出ますし、細かなテクニックについても同じことが言えます。F2Lの効率の良い処理テクニックなんかは文章化はがほとんどなされていませんが、知っていると知らないとで大きく差がつく部分の一つです(経験により自力で思いつくこともありますが)。
スピードキューブの技術において、知識が占める割合はかなり大きいものです。「知らないことは絶対にできない」のですから、知識の差は大きな実力の差を生みます。

さらに言えば、スピードキューブの知識がない人はしばしば「自分に知識がないこと」を自覚できません。より高度な技術の存在をそもそも知らないからです。
例えばスピード向けでない解法を初めに学んだとして、「探せばもっと速い解法があるのでは!?」と気づければよいのですが、残念ながら全ての人がそうではないというのが現状です。より高いレベルの技術の存在に考えが回らなければ、そもそも探そうとすることすら不可能なのです。
また探そうとしたところで、スピードキューブのHPや動画は、大概の場合検索しても望むものは出てきません。この場合一番恐ろしいのは「調べても見つからない→そんなものはない」という結論に達してしまうことです。

正しい情報が得られなければ、実力の向上はずっと遅くなってしまいます。このことはモチベーションの低下にもつながり、最悪の場合そのままスピードキューブに対する興味がなくなってしまうかもしれません。
スピードキューブの醍醐味を知る前に、その存在にすら気付くことができずにキューブの世界から離れていってしまう、という人は本当に沢山います。それはとても残念なことだと思います。


「自分はスピード向けの解法を知っているから問題ない」?
残念ながら、話はまだまだ終わりません。

「知識がない人間が、自分に知識がないこと自体に気付いていないが故に、新しい知識を得ることができず、また自分の知識の誤りを正すことができない」
このことは、あらゆるレベルについて言えます。そして、知識というものに終わりはありません。

CFOPの手順は全て覚えた! では、もっと回しやすい手順の存在について考えましたか?
速い指使いを身に付けたぞ! では、自分は間違った指使いをしていないと言い切れますか?
先読みのテクニックについて知ったぞ! では、もっと別のテクニックがあることをご存知ですか?


どんなレベルであっても、常に「知らない事」は存在します。それを知っているのと知らないのとでは、実力に多かれ少なかれ差が生まれます。
そして、HPなどネット上に記載されている情報は有限です。自力で調べられるものに限れば、その量はずっと少なくなってしまいます。
ある程度以上のレベルになるためには、「自分が存在すら知らない情報」を知る必要が出てくるのです。


「知らないものを調べられるわけないだろ!いい加減にしろ!」
「上級者が情報を隠している!不親切だ!」
と憤る方もおられるかもしれません。
しかし、スピードキューブの技術というのはそれこそ無限に存在しますし、常に新しい技術が模索されています。また文章に起こすこと自体が非常に難しい技術もあり、いずれにせよネットにある情報だけでスピードキューブの技術の全てを知ることは原理上不可能です。
また、どんなに調べたとしても「自分のやっていることが正しいかどうか」というのは絶対に分かりません。何かしら自分の知識が間違っていたとしても、どこが間違っているかすら自分では分かっていないのですから、調べることによってその間違いを矯正することはほぼ不可能です。
ネット上に情報がもっと沢山あったとしても結局は程度の問題であり、「自力で調べる」という縛りがある限り遅かれ早かれ限界は訪れます。


では、どうすればいいのか?

一つ目の解決法は、先ほども軽く言いましたが「経験の中から自分で編み出す」ことです。

スピードキューブの技術に関しては「自分で思いつく」ことができる人も少なからずいます。
簡潔に言うなら、いわゆる「センスのある人」です。手順を思いつくのはさすがに難しいですが、スピードキューブのさまざまなテクニックを自分の経験の中から(時に無意識的に)編み出し、実践で活かすことができる人もいます。

これについては人によってかなりレベルに差があります。手順をただこなすだけで自力ではほとんど工夫ができない人から、誰かに教えてもらった訳でもないのにトップレベルの技術を使いこなす人まで、本当に様々です。
ちなみに後者の典型が最初期のNakajiさんやFeliksです。キューブのコミュニティが盛んでない地域に住み、ほぼ独学で上位レベルまでたどり着いてしまうということも、例は少ないですが存在します。

まあ自分に天才の自覚がある人は自力だけでもいいんじゃないですかね。しかし、大多数の人間は自分で編み出せるものには限界があります。
また、自分で編み出そうとすることは時に多くの無駄を生みます。いわゆる「車輪の再発明」ですね。
話すと長くなるので、「車輪の再発明」を知らない人は検索検索ゥ!


二つ目の解決法。それは、「他の人に頼る」ことです。

上手い人に教えてもらうことは、本当に大事です。上級者は、自分の知らないことを沢山知っています。それを教えてもらえれば、自力では決して到達できなかったレベルにたどり着くことができます。
また、間違いを正してもらうことは、上級者が近くにいなければ絶対にできない事です。
直接教えを乞わずとも、速い人は遅い人が非効率だったり間違ったことをしていればすぐに気づきます。そこで指摘してもらうことで、教えを乞うことと同じ結果を得ます。

このために大事なこと。それは、「上手い人と一緒にキューブをする場に参加すること」です。

大会に出てる人はなぜみんな速いのか。
「もとから速い人が大会に出ているから」ではありません。「大会に出るから速くなる」んです。
速い人と実際に会い、そういう人たちのソルブを見る。そして、機会があれば速い人から自分の直すべき所、知らなかった技術を教えてもらう。
このことは、決して独学ではできないことです。

同じことが、サークルについても言えます。
最近はスピードキューブのサークルも増えてきましたが、速い人が在籍するサークルは、自然と全体のレベルも向上します。仲間がいることによるモチベーションの向上は言わずもがな、上級者が技術を共有することで実力の底上げにも繋がっているのです。速い人が身近にいるという事は、キューブ仲間がいるということ以上に大きな意味を持ちます。
大会や定例会なんて多くても月1程度ですから、隔週や週1以上の頻度で上手い人と直接会えるというのはキューブ界では非常に恵まれた環境であると言えます。より高いレベルにより深く触れることで、効率のよい成長が望めます。

大会に出ずとも、twitterなどで交流することができれば、情報収集の効率は格段に向上します。
「○○についての情報があるHPや動画はないですか?」と聞けば、高い確率でベストな回答が返ってきます。自力で調べるよりもずっと効率は高くなります。


僕がいろんな場所で口を酸っぱくして「大会に出よう!」「キュービストと交流しよう!」と言っているのは、こういった理由があります。
自分一人でスピードキューブを極めることは事実上不可能です。他の誰かの助けを受けることが、絶対に必要なのです。
極めるとまでいかずとも、より効率よく学ぶためには、他人の力を借りることが一番楽で確実なのです。

自力で頑張ること自体には一定の意味がありますし、単に楽しむということだけ考えれば、技術が向上しなくたって、非効率なことをしていたっていいのかもしれません。
しかし、1年間自力で頑張った結果が、他の人に教えてもらえれば2か月でたどり着けるレベルだったとしたらどうですか。それってなかなか馬鹿馬鹿しいことだと思いませんか。
(しかも残念なことにこういうケースは僕が知ってるだけでも大量にあります、誇張ではなく割とマジで)

キューバーの集まる場に出て、いろんな人と交流して、結果としてより速く上達する。
絶対にそっちの方が楽しいと、僕は思うんですね。


……少し熱くなりすぎました。
話を戻しましょう。


とにかくこの記事で僕が言いたかったことは、スピードキューブの技術向上にあたっては、「情報を得る」ことがレベルにかかわらずとても重要だということです。
初心者は勿論のこと、上級者であっても、つねに自分の持つ知識を見直し、より発展的な技術を身につける努力を怠らない。そのためには、常に内外に対して情報収集のアンテナを張っておく必要があります。

自分自身のソルブを見返し、より効率よく、より速く揃える方法はないか考えてみる。
他の人のソルブを見て研究したり、生じた疑問を上級者に問うてみるなど、外部からヒントを得る。

そうして得られた情報や知識から新たな知見を獲得し、練習によって(←ここ大事)それらを自分のソルブに反映させていくことが、タイムの向上へと繋がっていくのです。

あなたが知らないことは、まだまだ沢山あります。
それを探ろうとする心を、忘れないようにしましょう。

スポンサーサイト
13 : 57 : 04 | キューブ情報 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
<<HATAMURA流・大会に強くなるためのノウハウについて | ホーム | 管理人が教える!Cube Voyageおすすめコンテンツ>>
コメント

コメントの投稿














管理者にだけ表示を許可する

トラックバック
トラックバックURL
http://thereishatamuland.blog34.fc2.com/tb.php/314-04cdecb5
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
| ホーム |

プロフィール

HATAMURA

Author:HATAMURA
京都大学在籍。1993年生まれ。
「充実した人生」が目標。
ルービックキューブを始めたのは'07年2月。

公式記録はこちら

解法やテクニックについて知りたい方はこちらへどうぞ。僕も運営に関わっているサイトです。
Cube Voyage

カウンターですがなにか?

カレンダー

10 | 2017/11 | 12
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 - -

最近の記事

最近のコメント

カテゴリー

月別アーカイブ

リンク

このブログをリンクに追加する

ブログ内検索

RSSフィードだとさ。

友達申請フォームなんかいるのかよ!

この人とブロともになる

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。